当院では10才までの患者さんを日帰り全身麻酔で、11才以上から局所麻酔の日帰り斜視手術をおこなっております。手術は木曜日で時間は午前中となることが多いです。
当院は、昭和44年から斜視手術を開始しました。旧病院での小児斜視手術は、入院での全身麻酔による手術だけで約2630例の実績がありますが、平成29年10月に本院が新病院となり、平成30年3月よりは、日帰り全身麻酔での、小児斜視手術を導入致しました。
日帰り全身麻酔による小児の手術は、海外では一般的ですが、日本でも、近年、鼠径ヘルニアなどの小児外科や歯科の分野で普及してきています。当院での日帰り全身麻酔による小児斜視手術は、麻酔後の不調時のバックアップとしてJCHO大阪病院の小児科の協力を得て、適応としては、年齢10才までの全身麻酔に影響するような全身疾患がないという条件を満たす場合に限りおこなっております。
手術を決定したら、手術日、全身麻酔のための術前全身検査日、麻酔科医の診察日、斜視術前検査と手術説明日の予約をおこないます。手術は木曜日午前中におこないますが、盆休みや年末年始の当院休診期間とその直前の期間は手術がないため、夏休みなどの長期休暇日は、予約が殺到する可能性があります。
全身麻酔には体に影響する異常がないかを調べるため血液検査、胸部レントゲン、心電図検査を受ける必要があります。当院ではJCHO大阪病院小児科で全身検査をお願いしており、同病院に受診する必要があります。
術前全身検査をおこなったら、そのデータを持参して、実際に全身麻酔に問題がないか、麻酔科医の診察と全身麻酔の説明を聞いて頂きます。麻酔科医の診察は、本院木曜日の午前10時~11時での予約となります。
麻酔科医の診察後に、斜視手術のための術前検査をいつもより時間をかけておこないます。
また、術式や術前後の生活、投薬内容や通院日など詳細な説明を聞いて頂きます。
斜視手術の術前検査と手術説明日は本院水曜午後か金曜午前の予約となります。
眼位ずれにバラツキがある場合は、術前検査を複数回追加することもあります。
目の表面の細菌を減らすために、手術3日前から、抗生物質の点眼が開始になります。全身麻酔のために体調管理には気をつけて下さい。
手術は木曜日午前9時来院となりますが、術当日は、起床時から絶飲食不可です。
術後はリカバリー室で休んで頂き、経口摂取ができるようになれば点滴を抜去し、16時頃に外来診察後、帰宅となります。
なお、手術当日は、かならず付き添いが必要となります。
術後、全身麻酔による影響のために、嘔気や嘔吐をおこすことがありますが、通常、時間とともに落ち着きます。
経口摂取が困難で、体調が不良のままであれば、バックアップのJCHO大阪病院小児科に相談することになります。
手術後1週間は特に大切な時期です。
術後数日は瞼が腫れたり、結膜下出血をおこし、縫合糸による異物感や痛みがでる可能性もあり、痛みが強い場合、痛み止めの坐薬をして頂きます。
術翌日に首から下のシャワー可となり、翌々日には眼帯を終了します。
できるだけ早く両目で見ることに慣れてもらうための処置となります。
痛みなどは徐々に軽減するため4日後には幼稚園など通園が可能となることが多いです。
ただし術後1週間までは洗眼、洗髪、入浴が不可となります。
その他、感染予防や炎症を引かせるために点眼や内服をしっかり使って頂く必要があります。
詳しくはパンフレットの注意事項にしたがって頂きますが、検診も術1週間は当院からお伝えする予定通りに受診することが大切です。